Bob and Hector

オーストラリアの2人組。2列ダイアトニックアコとピアノアコのデュオ。

動画はYoutubeに大量にアップされているが、プロではないようだ。

彼らによる動画のコメントによると「友人のミュージシャンたちに耳コピしてもらうためと、聴いてくれた人にリラックスしてもらうのが目的」とか。

(注:この「友人のミュージシャン」というのはインターネットを通したバーチャルデュエット(スカイプ経由で離れた場所の人とセッションする)の仲間たちのことらしい。こちらでその試みを見ることができる。21世紀だなあ。)

ということなので、そもそも、自分たちと自分の友達の楽しみのために始めた動画公開。

演奏されるのはアメリカやイギリスの民謡や古いポピュラー。日本人の耳にも馴染みのある曲が多い。

たとえばテネシーワルツとか、そんな感じ。

演奏はすごく上手いというわけではない。けっこうミスタッチもしてるし、緩急も無く一本調子。特にピアノアコのBobのベースの弾き方にクセがあり、どの曲でも同じ「ズーチャーチャー」と引きずるような感じなので、みんな同じような曲に聴こえる。

さらに、曲が始まるまでは笑顔でよくしゃべってるのに、始まった途端真顔とか、右手の手元を見ながら演奏とか、素人演奏にありがちな悪しきパターンが全部出てくる。

(下を見ちゃうのは、もしかしたら足元に楽譜が置いてあるのかもしれないな・・・。)

 

なのに、彼らの演奏を聴いてるとなんだかホッとして、あったかい気持ちになるのはなぜだろう?きっと彼らが、友達や家族に聴かせる気持ちで弾いてるからだと思うし、・・・一度動画を見て演奏を聴くと、彼らと友達になったような気になる。

 

同じ気持ちになった人が少なくなかったみたいで、けっこうファンが付いて、Youtubeのコメント欄からリクエストが来たりして、そのリクエストに応えた演奏動画もアップしたりして、なんだかんだでとうとう動画1000本達成!

そこを区切りとして動画アップは打ち止めとしたようだ。

下が1000本目の動画。

いやー、プロでもなかなかいないよ、動画が1000本上がってる人。

 

二人のYoutubeチャンネル

この二人の演奏場所はほとんど家の中であり、基本的にはプライベートセッションである。

でも、そこで撮った動画が世界中で観られて、人気が出て、ファンもついて、その曲を元にネット経由で外国の人とセッションして・・・ってまさにインターネット的。家の中が世界につながるステージになり得るって、非常に今の時代らしい現象だなあ。

1000本もあるといろいろと面白いことを試しているのだが、私が感心したのは大型テレビを間にはさんで、出演者と勝手に共演するという力技。

思いつきそうで思いつかないよね。